第1回若手領域会議 参加レポート(1)
学会・領域会議参加2023-10-28
哺乳動物の低温適応機構への理解を深めるために
中根達人 (名古屋大学 トランスフォーマティブ生命分子研究所)
学術変革領域A (冬眠生物学2.0)の皆様とのご対面
私は今年度に学位を取得し、金 尚宏 先生の研究グループに博士研究員として着任したところになります。着任後まもなく、領域メンバーである富永 真琴 先生と榎木 亮介 先生には大変お世話になりご面識がありましたが、他の皆様とは本領域会議にて初めて実際にお会いすることができました。領域メンバーの皆様には、冬眠動物の生理学、代謝解析、神経科学、イメージング、電気生理学ならびにゲノム編集など各分野のエキスパートが揃っており、本領域会議に参加する前の心境としてはとてもワクワクしていました。今回の領域会議では各班の若手を主体に交流を図る機会を設けて頂き、そこで私は「低温下における細胞内シグナリングの動態変化」に関して発表させて頂きました。皆様からは本研究の発展に繋がるご助言を頂き大変感謝しております。また私の発表のコンセプトとして、自分を知って頂ける機会ならびに本研究の発展に繋がる共同研究の提案を掲げていましたので、私個人の研究ビジョンをお伝えするとともに、本研究を他分野の方でも理解して頂けるようにプレゼンを準備しました。この準備が功を奏したのか、発表後の食事や自由時間の場で領域メンバーの皆様から「面白かった」や「すごく分かりやすかった」といった言葉を多く頂き、さらには共同研究を検討する議論をその場で行うことができました。そして、発表終了後に私は優秀講演賞を受賞することができました。皆様に評価して頂き大変嬉しかったです。本会議で発表された若手の皆様はレベルが高くて興味深い研究を行われていましたので、まさか自分が選ばれるとは思っていませんでした。さらに、今回の皆様の発表内容は以前に各班の代表者が発表されていた内容とは異なるものが多く、とても刺激を受けました。また、本会議はホテルにて泊まりこみで行われ、先生方や若手の皆様との交流を通して親睦を深めることができました。私は今回初めて領域会議に参加しましたが、本領域会議の皆様はお人柄が良く、親密な関係が構築されている印象を受けました。一方で、サイエンスに関してはビシビシ意見が飛び交っており、私自身も疑問に思うところは積極的に質問させて頂きました。このような雰囲気は、冬眠のメカニズムを理解するという大きな目標達成に対して、所属や分野が異なる研究者が協力する上でプラスになると思いました。
私は、研究というものは基本的に自分との闘いだと思っており、その中で応援して下さる方や手を差し伸べてくださる方々の存在は大変貴重であると考えています。ですので、領域メンバーの存在はすごく励みになると思っております。そして本学術変革領域研究を通して、少しでも成長して結果を出し、お世話になっている皆様の期待に応えたいです。最後に、本領域会議の開催にあたりご尽力して頂いた山口 良文 先生をはじめとする運営の皆様に深く感謝しております。運営の皆様のお力でスムーズに事が進んだと思います。ありがとうございました。