小型冬眠哺乳類シリアンハムスターの超硫黄オミクス解析と冬眠導入・覚醒因子の探索
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笠松 真吾
Shingo Kasamatsu大阪公立大学・大学院理学研究科 ・准教授
研究内容
冬眠性小型哺乳類の冬眠実現機構に迫るため、シリアンハムスター(Mesocricetus auratus)をモデル冬眠動物として、超硫黄分子代謝の素過程と冬眠発動制御系の連関について研究を進めます。超硫黄分子と総称される、硫黄原子が直鎖状に複数連結した構造を分子が、生体内で酵素的に産生され、細胞内レドックスシグナル調節や、ミトコンドリア生合成・エネルギー産生制御に寄与することが明らかにされてきています。本研究班では、冬眠中の超硫黄分子代謝動態を精査し、それらがミトコンドリア機能制御系、生体内レドックスシグナル調節機構に及ぼす影響を解析することで、冬眠を可能とする生態状態の実態とその達成機構の包括的な理解に向けた基礎的研究を展開します。