ミトコンドリア局在分子が核内で機能することで小型動物の低温耐性に関わる
久原 篤
Atsushi Kuhara甲南大学・統合ニューロバイオロジー研究所 /理工学部・教授
研究内容
哺乳類の冬眠や休眠における低温耐性の新規の分子生理機構の同定の足がかりとして、シンプルな実験動物C. elegansの低温耐性と低温順化のオリジナルの実験系を使い、動物が低温で生存するための新しい概念の創出を目指します。本研究では、まず低温刺激時に発現変動する遺伝子をトランスクリプトーム解析から同定します。さらに、従来はミトコンドリアに局在する分子が核内で機能することで、低温耐性に関わる可能性が得られているため、その分子生理機構の詳細を解き明かしたいと思います。得られた結果を領域内で共有し、哺乳類の冬眠や休眠にその機構が関わるかを検証したいです。